ビューティコラム

レーザー治療について

美肌治療  2020.05.12

初めまして、医師の崎尾と申します。

あたしは形成外科医として大学医局に属しながら形成外科専門医を取得しました。

その後レーザーの勉強を本格的に行って現在はレーザー治療と眼形成領域の手術を専門として診療を行っています。

レーザーの勉強を始めてからその奥の深さと難しさ、応用の広さに魅入られ若干マニアと化しました笑

レーザーとその生体作用に関しては高い専門性を持っているため、美容皮膚科における皆さんの疑問やあまり知られていないことなどをこのコラムを見てくださる人に知っていただいければなと思います。

先に言っておきますが、レーザーを専門に勉強していたのでハイフやウルセラなどの超音波やラジオ波系はあまり強くないです笑

では、次回からよろしくお願いしますね。ネタいろいろ考えます!

★実は奥が深いレーザー  Vol.1

レーザーって聞くと、皆さん何をイメージしますか?

身近なものだと脱毛やシミをとったりできて、視力がよくなるレーシックもレーザーだっけ?って感じでしょうか。

レーザーってそもそも何かよくわかんない。

それが本音ですよね。

皆さんの身近にありふれているレーザー。その奥の深さと面白さを簡単に説明していきますね。

小難しく原理とかの話をすると専門の人につっこまれそうなので笑

ちなみにあたしは高校で物理を選択していないので物理はさっぱりわかりません笑

レーザーはざっくりいうと光の一種です。そこまではわかる人がほとんど。光は波長の長さ(nmで表します)でその作用が大きく異なります。

あたしたちが色として認識できる光は可視光と呼ばれ、380-780nmの波長の長さの範囲までです。

こうしてみると狭い範囲…。

紫より短い波長が紫外線、赤より長い波長が赤外線ってわかりやすい。

現在医療で使用されるレーザーは可視光から近赤外のものがほとんどです。

そして、シミとか色をとる治療は可視光、組織を切ったり削ったり焼いたりするのは赤外光のレーザーがほとんどです。

どういうことかというと、とりたいものに対して適切な波長を選んで必要なエネルギーを与えないと治療効果って出ないんです。

シミ(茶色)をとりたいのに赤外(色がない)波長のレーザー使って出力どんなに高くしてもうまく取れません。かといって、適切な波長を選んでもパワーが低すぎたら当然効果はでないし、強く当てすぎたら反応が強くなりすぎて傷になることも。

でもそれらの条件が合えば副作用が少ない、優れた医療機器なんです。

なので、ひとことでレーザーといっても様々な波長の機械が存在します。

皮膚科形成外科領域では皮膚の病変の色調に合わせて機械を選択するので、さまざまな疾患を相手にしようとするとほんとにいろんな波長の機械を用います。

一つの機械で出せる波長って、多くても2~3種類なんです。

だからクリニックによって置いている機械の数や種類が異なるんですね。

自分のシミを治すにはなんのレーザーが必要なんだろう?

まずそんな疑問が生まれてくれたら嬉しいです。

今回はここまで。

★実は奥が深いレーザー  Vol.2

皆さんあまり知りませんが、実はレーザーっていろんな診療科で使っています。

産婦人科や泌尿器科などでは組織や結石を削るためのデバイスとしてレーザーを使うことも。眼科ではレーシックなど角膜を削るのにレーザー使っています。最近は歯科で歯を削るのもレーザーが多くなってきました。超音波や電気メスでなく、レーザーというデバイスを選ぶのはなぜ?って、言い始めると難しくなるのでやめますが、医療の現場では皮膚科形成外科だけではない医療ツールなんですよ。

でも皆さんが知っているレーザーのイメージというのは皮膚科形成外科領域で使用するレーザーが圧倒的に多いと思います。なぜって、やれることの種類が多いから!切る・削るだけでなく黒いほくろや青いアザ、赤いアザ、茶色いシミ、こんないろんなバリエーションのある色の病変を治療することができるからです。しかもレーザーで傷跡にならずに消せますよ!!って言われたらレーザー最高!レーザーでシミ取りね!!って評判になるわけです。

実際、皮膚科形成外科領域のレーザーはきちんと知識をもって使用すれば安全性も治療効果も高く技術も簡便ですしね。シミを治療できるレーザーを置いているクリニックは多いですよね。

今回はレーザーっていろんな診療科で使われていることを知ってもらえればと。

★実は奥が深いレーザー  Vol.3

Vol.1で波長の話はしましたね。

レーザーの機械を語るのにもう一つ欠かせないのがパルス幅と呼ばれるものです。

物理用語で分からないですよね。

レーザーを1発発振したときに照射している時間のことです。

照射している時間が長いほうが組織と反応する時間が長くなるため熱だまりが大きくなります。逆に短ければ短いほど反応が一瞬で終わり熱だまりができにくくなります。

使い分けとしては、壊す組織が大きい場合にはパルスが長いものを使用し、小さいものの場合にはパルスが短ければ短いほど熱だまりに伴う副作用が少なくなります。

例えば、毛とシミ。どちらもメラニンという黒い色素をたくさん含有しているため黒かったり茶色かったり見えます。

メラニンに吸収されやすい波長を選ぶのは当然ですが…、もう一歩踏み込んでみますね。

毛は、メラニンを置く含有した組織の塊です。しかも脱毛しようとすると、毛の周りの組織に上手く熱を加えないと抜けないし減らないです。なのでまぁまぁ熱だまりが必要です。メラニンに選択性のある波長かつ、パルス幅としては3ミリ秒~20ミリ秒はあるレーザーが脱毛の機械では主流に作られています。

一方でシミは表皮のメラニンを含有した角質細胞が代謝不良で積み重なったものです。メラニンは一つの細胞の中に点在するくらい小さな小さな組織です。

できるだけ皮膚に火傷を起こさずにメラニンだけを壊したければパルス幅ができるだけ小さなものを使いたくなります。それが最近話題のピコレーザーと呼ばれるものです。

パルス幅がピコ秒まで小さいから熱だまりによる副作用が少なくってレーザーでシミをとった後も色素沈着とかになりづらいよってことです。

単純にメラニンに吸収されやすい波長を選ぶだけではだめなんです。

壊したい対象に対して必要なエネルギーを入れられるパルス幅を持つレーザーを選択する必要があるんですね。

ほかにも治療を行う上ではいろんな要素を考慮しています。

つまり、

レーザーって奥が深いんだなぁ。

ってことが少しでも伝わると嬉しいです。

さて、これからはもう少し臨床的な話をしていきますね。

★ほくろの治療について  Vol.1

ほくろってとれますか??

とれますよ。

傷跡にならないですか??

取り方によりますね。

よくある質問です。

正直、ほくろは施術者のやり方と患者さんの希望によって全然結果が異なると思います。

患者さんにとってベストな治療ってどんな治療なんでしょうか。

回数が少なくて傷跡にならなくて色もきれいにとれていて…。

それらをすべて満たす治療法は正直ほとんどありません。

一番きれいに仕上がるのは、回数をかけて仕上げていくことです。

1か月ごとくらいで大体3~4回、多いと7~8回にかけて少しずつ治療していくのが一番きれいに仕上がります。

でも、回数がかかれば通院も長くなるし、料金もかかりますよね。

そうなると1回ごとの治療効果を上げる必要がありますが、傷跡になるリスクがでてきます。傷跡になってもいいから1回で取って!!って方ならそれでもいいですよね。

逆に、なにがなんでも傷跡にならないようにしてくださいって方もいます。

ただのほくろ取りでも、患者さんの希望に応じてやり方って変えられるんです。

でも、すべてを満たせる方法はありません。ご理解ください。

もちろん医師の方針でやり方を選べないこともありますが…。

あなたにとってベストな方法はなんですか?

★ほくろの治療について  Vol.2

Vol.1でほくろはとれるといいましたが、もちろんレーザーの機械がなければできません。

ほくろをとるレーザーってどういうものを使うんですか?

ときどきこの質問をされます。

正直、クリニックにある機械を駆使して取っていくので、あるもので取ります笑。

ほくろは良性腫瘍です。がんではありませんが、増殖するので時間がたてば大きくなります。

ほくろをとるということは、ほくろを構成する細胞の数を減らしていく、ということです。

細胞の数を削って減らす、またはメラニンを含有することが多いのでメラニンを介して熱だまりを作って細胞を壊して減らすことをしていけばほくろは小さくなっていきます。

組織を削れるレーザーとメラニンに選択的に吸収される波長のレーザーがあればいいんですね。

回数かければどちらかだけでもだいぶきれいになります。

それでも、傷にならない程度の深さまでしか治療はできません。

ご理解ください、ほくろは再発することがありますよ。

ほくろをとった後に再発しても、それは施術をした医師が下手だったとかではないのでご安心ください。

生きていればほくろは増殖してまたでてくることがあるんです。

★シミやほくろとるのに保険が効かないのはなぜ?

簡単です。レーザー治療における保険適応がないからです。

日本の医療制度では厚生労働省が定めた疾患に対して定めた治療が保険で受けられます。

レーザー治療が保険でできる疾患は限られています。

毛細血管拡張症、乳児血管腫、太田母斑、異所性蒙古斑、扁平母斑、外傷後色素沈着などが定められていますが、ほくろやシミはそれらに含まれません。

ちなみに、上記の疾患も使用できるレーザーの種類が限定されていますし、疾患によっては治療回数の上限もあります。

より治療効果をもとめて治療回数の上限を超えておこなったり、他の種類のレーザーを使用したい場合には保険適応から外れ自費診療となります。

ちなみにほくろは手術で取る分には保険適応です。良性皮膚腫瘍ですからね。

ただ、手術だと傷になるためレーザーで取りたい場合には自費になる。

そういうことです。

★光治療(IPL)とレーザーってどっちがいいの?

レーザーはひとつの波長、IPLは様々な波長の集合体です。

何かを選択的に治療したいのであればレーザーをお勧めします。

IPLでもメラニンに吸収されやすい波長に狭くしたものでエネルギーが高く出せればシミもとれます。

それ以外のIPLは広い幅でさまざまな波長を照射するので、なんとなーく全体的にキレイになるイメージでしょうか。

すっきりとりたければレーザーのほうが切れ味はいいです。

ちなみに、赤いものはレーザーでないとほとんどとれません。

基本的に赤いできものは血管拡張を主体としているものが多いため、色素レーザーというヘモグロビンに選択性の高いレーザーを使用すると傷になるリスクも少なくきれいにとれます。

血管なので近赤外レーザーで焼きつぶしても消えますが、傷になるリスクもあります。

ここも機械がある・ないと技術がある・ないで選択肢が変わりますね。

色素レーザーはとても優秀な機械ですが、美容のクリニックでは置いていないことがほとんどです。個人的には赤ら顔に効くのでとても好きなんですけどね笑

つまり、IPLでも効くものは効きます。

通ってるクリニックが自信をもってIPLを勧めるならと効くと思いますよ。

ですが、どのIPLなら…なんて普通の人にはわからないので確実をとるならレーザーじゃないでしょうか?

★光にはいろんな作用があります

今回はレーザーではなく、光というくくりで話しますね。

光にはさまざまな生体作用があります。

古代エジプトでは鬱の治療を太陽光で行っていたそうです。

確かに、太陽のもとでお昼寝すると光があたってぽかぽか暖かくなりリラックスされますよね。あれって科学的に根拠が述べられているんですよ。

太陽光は紫外線、可視光、赤外光などさまざまな波長が含まれています。

紫外線は、細胞内の核に選択的に吸収されDNAを障害するので皆さん日焼け止め使いますよね。

可視光の中でも波長の長い赤色光と赤外光は生体の深いところまで届いて細胞膜やミトコンドリアを介してDNAを活性化するといわれています。そしてそれにより交感神経が抑制され副交感神経優位になるとリラックスできますし、免疫力の向上にもなります。また、毛細血管が拡張して血流がよくなるのでぽかぽかしてくるんです。

そう考えると太陽光って紫外線さえ避ければとても体によい光ですよね。

あまり知られていませんが、そういった効果を利用してレーザーで痛みをとったり血流をよくしたりする治療もあるんですよ。

マニアによる光推しでした笑

★炎症ってなに? 色素沈着という副次効果

炎症とは、傷や病気を治すときに正常に体を戻そう!と働くさまざまな防御機構と定義されています。

この炎症、美容においてはほんとに大敵なんですよね。

なぜって傷を治す過程で炎症は必須で起きるけど、長引く炎症は副作用にしかならないので。

シミを治療したら薄いカサブタができて、それが剥がれてキレイになった!で終わりならほんとにいいのですが、残念ながらなかなかそうはいかないです。

カサブタが剥がれたところがなんとなくピンク~赤っぽくて、1か月もしたらまた茶色くなりましたって経験はある方が多いのではないでしょうか?特に、加齢にともなってそういう傾向が強くなります。

それ、炎症後色素沈着、または二次性色素沈着って言われるものです。

レーザーを当てた皮膚には少なからず熱が生じ火傷のようになります。これを治すために炎症が生じます。

炎症が生じた皮膚は紫外線にとても弱いため、皮膚を守るためにメラニンを生成します。こうして色素沈着のできあがり。

引っかきまくった虫刺されの痕とかも茶色く痕になった経験ありませんか?

これができてしまうと美白剤を使用してもとれるのに3~6か月かかります。

あ、これは強調させてください!時間かかればとれますよ!!ほっとけば…。

傷を治すためには炎症反応が必要だけど、治ったらいち早く炎症をとる!!!そうすれば色素沈着も少なく済みます。

これ、すごく難しいし理解されている医師も患者さんも少ないです。

個人的には積極的に短期間に限定したステロイドの外用薬を推奨しています。

ステロイドは炎症を抑える作用がとても強いので。

ここでステロイド嫌いの患者さんがいるとほんとに困るんですが…。

他にも炎症を抑える効果のある光治療とかもありますよ。

色素沈着ができてしまったら美白剤を使用しながらとにかく触らないこと!擦らないこと!保湿たっぷりしてあげること!ですね。

ステロイドもアトピーの患者さん以外はほとんどわからないですよね。

また今度お話しましょうか。

★保湿の話

この保湿という言葉。いやってほど聞きますよね。

ほんとに重要だからなんですけど…。

皮膚の外的刺激に対するバリア機能にもなりますし、保湿は皮膚トラブルの軽減に間違いなくつながります。

皮膚の乾燥って、かさかさしているイメージでしょうか?

かさかさすると痒みが生じます。そして引っかくと皮膚が刺激されて角質を増生させて厚くします。

角質が厚くなると毛穴が狭くなって脂が詰まりニキビが悪化しやすくなります。

乾燥肌とニキビ肌は隣りあわせな部分があるんですね。

理想的な保湿は、しっかりと水分を肌に与えて表面を油でコーティングすることです。

なので化粧水とクリーム(または乳液)ってセットなんですよね。

ゲルタイプで両方の機能を併せ持った化粧品もありますが、個人的に使ったことがないです。

面倒くさいけど大事なことです。片方やって満足しないでくださいね笑

レーザーを行った後も皮膚は乾燥しやすくなります。

脱毛だろうがシミだろうが、熱を加えて痛めつけた肌はしっかりと保湿をして労わってあげてくださいね。

【記事監修】ウィクリニック 銀座院 院長
秋田 護(あきた・まもる)

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