昨今は男性が脱毛するのも当たり前と言われる時代です。そして、数あるパーツの中でも人気が高い部位がヒゲです。
1回のヒゲ剃りにかかる平均時間は、およそ6分。毎日ヒゲを剃るとしたら、1か月で約3時間、1年で約37時間も消費しているという計算に。
ヒゲが目立つ期間が50年と考えると、大切な一生のうち、76日間もヒゲ剃りに時間を奪われてしまいます。
ほかにも、肌荒れやカミソリ負けといったトラブルや、定期的に剃らなければいけない面倒くささ、剃り残しなど、悩みは尽きません。
だからこそ、「ヒゲを脱毛したい」という方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、頑固なヒゲを脱毛するのにおすすめの医療脱毛とそのメカニズム、回数の目安、リスクについてまとめました。
頑固なヒゲを脱毛する方法と効果の違い

男性の体毛の中でも、とくに頑固なヒゲを目立たなくするには、「医療レーザー脱毛」がベストです。
ただ、針脱毛、光脱毛、家庭脱毛器などと比較している方もいるでしょう。
まずはそれぞれの脱毛方法についてまとめましたので、ご確認ください。
(レーザー脱毛) | 医療脱毛(ニードル脱毛) | 針脱毛(サロン脱毛) | 光脱毛(光美容器) | 家庭用脱毛器|
効果 | 高い | 高い | 低い | 低い |
痛み | 痛い | かなり痛い | 痛い | 痛い |
回数 | 5~20回 | 5~10回 | 半永久的に継続する必要がある | 半永久的に継続する必要がある |
ヒゲ脱毛で高い効果が期待できるのは、クリニックが取り扱う医療脱毛と針脱毛です。
サロンや家庭用のマシンを使う脱毛方法では、一時的な抑毛・減毛の効果しか期待できません。
さらに、エステや家庭用脱毛器によるケアを辞めれば、すぐにでもヒゲが成長するため、半永久的に継続しなければいけない点もデメリットです。
後述しますが、ヒゲ脱毛の痛みはかなり強いです。低出力でアプローチしていくサロン脱毛、家庭用脱毛器でも、この痛みは避けられません。
医療機関で受ける場合は麻酔が使えるので、やっぱり医療レーザー脱毛がおすすめです。
男性のヒゲ脱毛に使用されるのは「YAGレーザー」と「ダイオードレーザー」

脱毛レーザーは3種類ありますが、男性のヒゲを脱毛する場合は「YAGレーザー」と「ダイオードレーザー」が使われることが多いです。
その理由は、男性のヒゲが太く、かなり深い部分に毛根先端部があるため。効果的なアプローチがしにくい」アレキサンドライトレーザー」はあまり使われません。
では、ヒゲ脱毛で使用されるYAGレーザーとダイオードレーザーについて詳しく見ていきましょう。
YAGレーザー | ダイオードレーザー | |
波長 | 1,064nm | 810/940nm |
特徴 | 表皮焼けが起こりにくく、効率よくアプローチできる 真皮裂傷(火傷)は起こりやすい | ショット式/連射式の両方でアプローチ可能 均一的で効率よくアプローチできる |
痛み | ダイオードに比べてかなり痛い | YAGレーザーに比べてマイルドな痛み |
ちなみに、YAGレーザーはショット式のマシンなので、1回1回照射していく必要があり、施術時間が長くなります。
一方、ダイオードレーザーでは連射式(蓄熱式)でアプローチしていくことも可能です。施術時間の短縮や痛みの緩和に期待できます。
最終的にどちらのレーザーを選ぶかは医師とのカウンセリングや診察で決まります。
どちらのレーザーを主に採用しているのか、ホームページなどでクリニックの方針をチェックしておくとスムーズでしょう。
ヒゲ脱毛で効果を実感できる回数の目安は5回、ツルツルを目指すなら10~20回

ヒゲ脱毛は、医療レーザーを使う場合でも複数回繰り返す必要があります。
もちろん個人差がありますが、「ヒゲ剃りが楽になった」「薄くなった」という効果を実感できる回数の目安は5~10回程度だと言われています。
一方、いわゆる永久脱毛の状態を目指すのであれば、10~20回の施術が必要です。
たまに毛が生えてくることもあるので、徹底的に脱毛するのであれば様子を見ながら10回以上継続するといいでしょう。
なお、脱毛のペースとしては、いったんなくなった毛が生えてくる2~3か月ごとに通うのがベストです。
ただし、4回、5回と回数を重ねるうちに生える毛が減ってきたら、十分に生えそろうタイミングを待ってから次の照射に進むのがおすすめです。
永久脱毛や回数についてはこちらの記事でも解説していますので、チェックしてみてください。
「ヒゲ脱毛は効果がない」と言われる理由は、1本1本の毛が薄くならないから
口コミやSNSなどを見ていると、「ヒゲ脱毛は効果がない」といった意見が見られます。
この理由は、厳密に言うと脱毛では毛の1本1本が薄くならないからでしょう。
医療脱毛ではレーザーの光が毛のメラニンに吸収され、熱が発生します。
その熱が毛のメラニンに吸収され、毛包や毛根などの毛をつかさどる部分が破壊されます。
そして、1度破壊された毛根からは毛が生えなくなる…というのが医療脱毛のメカニズムです。
そのため、医療脱毛では「毛根・毛包が破壊されて毛が生えなくなるか、毛根・毛包が破壊されずに毛が生えてくるか」のどちらかしかありません。
つまり、ヒゲの1本1本が細くなって「薄く」なっているわけではないのです。
ヒゲなど太い毛が多い部分の場合、本数は減りますが、毛そのものが薄くなるわけではないため、違いを覚えておきましょう。
それでも医療脱毛によって毛が薄くなったように見えるのは、先に太い毛がなくなり、薄い毛が残ったからだと言えます。
薄い毛は脱毛が難しく、脱毛が完了したあとにも生えてくるケースがあるのです。
このように、永久脱毛が完了するまでの間は特にまだらに生えてくることから、「ヒゲ脱毛は効果がない」と感じる人もいます。
脱毛の仕組みを理解できれば、「イメージと違った」とガッカリすることはなくなるでしょう。
ヒゲ脱毛の痛みとリスク、その対処法

脱毛は医療行為なので、少なからず痛みやリスクがあります。
特に男性の毛根が長く、太い毛では8mmほどもあります。その分メラニンに吸収されやく、熱が発生しやすいので、他の部位に比べて痛みも強いでしょう。
痛みに配慮するためには局所麻酔や笑気ガス麻酔が使用されます。
麻酔に抵抗を持つ方もいるかもしれませんが、麻酔をすると高出力で効率よくアプローチしていけるため、選択肢のひとつとしてお考えください。
また、以下のような一時的な副作用や合併症が起こるケースもあります。
- 腫れ・赤み
- 毛嚢炎
- 表皮焼け
- 真皮裂傷
クリニックとして、これらのリスクに配慮しながら施術を行うことが前提ですが、リスクがゼロになるというわけではありません。
また、健康状態や肌の状態によってはリスクが跳ね上がることもあるので、問診やカウンセリングでは医師の説明をよく聞いてくださいね。
詳しくはこちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
仕組みや注意点を理解して、前向きな気持ちでヒゲ脱毛を選ぼう

- 頑固なヒゲを目立たなくするには、「医療レーザー脱毛」がベスト
- ヒゲ脱毛で効果を実感できる回数の目安は5~10回程度
- ツルツルを目指すなら10~20回程度通う必要がある
- ヒゲの毛は太く、深い位置に毛根があるため、痛みを感じやすい
- 麻酔をすると痛みが緩和されるほか、高出力で効率よくアプローチしていける
- 腫れや赤み、毛嚢炎など一時的な副作用や合併症が起こるケースもある
ヒゲ脱毛をすると、自己処理による肌荒れ、剃り残し、ヒゲ剃りの煩わしさから解放されます。
昨今ではメンズ脱毛の人気も高まっており、力を入れるクリニックも増えていますので、ヒゲ脱毛が気になっている今がチャンスです。
ぜひ正しい知識を身につけた上で信頼できるクリニックを選び、前向きな気持ちでヒゲ脱毛に臨んでくださいね。