サーマジェンは高周波誘電加熱の仕組みを使った治療機器です。
皮膚表面に近い脂肪に電気を流すので、HIFUのような痛みがなく、少ない痛みで治療ができるというメリットがあります。
シワやたるみにお困りの方におすすめの機器なので、仕組みを含めて解説していきます。
サーマジェン、サーマクールとは
サーマクールは、元々はハイパーサーミアというガン治療器です。この技術を転用して、リフトアップの治療に使われています。
サーマクールの原理としては、高周波誘電加熱と呼ばれる加熱原理を用いた、RF(ラジオ波)という高周波の電気を流して治療を行います。
熱板などのヒーターによる熱伝導では、熱板から生じた熱が、そのまま皮膚の表面に伝導する仕組みになっています。一方で、高周波誘電加熱は、表面の皮膚から皮膚の内部に電流が通って、内側から加熱するという仕組みであることが特徴的です。
高周波誘電加熱は、皮膚表面から奥深い層にまで熱を届けられます。人の皮膚は3層になっており、一番上から皮膚、脂肪、筋肉といったイメージが分かりやすいでしょう。
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熱発生の原理
では、サーマクールやサーマジェンは電気を通すことによって、どのように熱が発生するのでしょうか。その仕組みについて解説します。
ハイパーサーミアは、身体に対極となるよう「+」と「-」の電極を付けて電流を流す仕組みになっています。
本来、人の身体は電気を通しにくいため、電流が流れることで細胞が抵抗します。その抵抗値の高い箇所で、電流が熱に変換されるという仕組みです。この仕組みを利用したのが、サーマクールやサーマジェンです。
皮膚と脂肪、筋肉は、電気抵抗の値が違います。電気抵抗とは「電気の通しにくさ」のことを言い、脂肪が最も電気を通しにくいとされています。つまり、脂肪は電気抵抗が高い性質であるということです。
脂肪は、皮膚の7倍、筋肉の20倍ほど電気を通しにくいと言われています。よって、脂肪は皮膚の7倍、筋肉の20倍熱を発生しやすいのです。
熱の発生しやすさは、「SAR(体積あたりの電流が熱に変換されやすいか表す単位)=抵抗値×電流密度の二乗」で計算されます。
高周波誘電加熱による電流は、皮膚表面にあたると放射状に電流が広がります。そして、電気抵抗が高い脂肪層で熱が発生しやすくなる仕組みです。これが、サーマクールやサーマジェンの原理です。
皮下脂肪がある人ほど効果のある施術
同じ脂肪層内では、皮膚に近い部位でも筋肉よりでも抵抗値は同じです。ただし、高い熱が発生するのは、皮膚表面よりの脂肪層です。それは、電流が放射状に広がることで、皮膚表面に近い脂肪層において電流密度は高くなることが理由です。よって、より多くの熱を発生させやすいと考えられます。
また、皮膚より脂肪の方が、約8倍近く熱に変わりやすい特徴があります。皮膚が厚ければ厚いほど、皮膚の熱発生が高くなるとされています。
そして、脂肪の厚さが厚いほど、SAR(体積あたりの電流が熱に変換されやすいか表す単位)が高くなり、温度上昇もしやすくなります。
つまり、「皮下脂肪が多い」「肥満傾向がある人」には、サーマクールやサーマジェンの効果が出やすいと考えられるのでしょう。
サーマクールとサーマジェンの違い
施術を行う医師や看護師は、サーマクールとサーマジェンの違いについて知っておくことが大切です。ここでは、それぞれのターゲット部位について解説します。
まず、サーマジェンが狙うのは、皮膚表面に近い脂肪層の部分です。一方でサーマクールが狙うのは、筋肉に近い深い脂肪層の部分であり、それぞれ熱しようとするターゲット部位が異なります。
サーマクールは、脂肪層の奥深い層のターゲット部位に熱を届けるため、皮膚表面に近い脂肪層を冷却し、熱を奥深くまで届けるように働きかけます。
サーマクールの特徴は、冷却機能により皮膚表面と脂肪層の間が冷えることです。そのため、加熱されるのは脂肪層の奥深い部分になります。一方、サーマジェンで最も熱くなるのは、皮膚表面と脂肪層の間の部分です。
また、サーマクールは絶縁体を使っており、サーマジェンは絶縁体ではありません。
違いをまとめると、次のとおりです。
サーマクール | サーマジェン | |
加熱部位 | 脂肪層の奥深い部分 | 皮膚表面と脂肪層の間の部分 |
冷却 | あり(皮膚表面に近い脂肪層を冷却) | なし |
絶縁体 | あり | なし |
ハイフ治療との併用 | 行わない | 脂肪層の奥深い部分はハイフ治療に任せる |
このように、同じ高周波誘電加熱であるサーマクールとサーマジェンには違いがあることが分かるでしょう。その理由として、サーマクールは、ハイフによる治療を行わないことを前提としていると考えられます。
ハイフによる治療なしで、サーマクールのみで脂肪を熱していくことを重要としています。ただし、より効果を高めるため、無理やり深い部分に多くの電流を流すことで施術を受ける患者さんは痛みが強くなるでしょう。
近頃は、ハイフの加熱制御の機能が進化しているため、深い脂肪層をターゲットにするのであればハイフで治療を行う方が効率的でしょう。ハイフが苦手なところ、つまり皮膚と脂肪の間を狙うのがサーマジェンです。
シワやたるみの治療にはサーマジェンが効果的
サーマクールとサーマジェンは同じ高周波誘電加熱の仕組みを使った治療機器です。
しかし、サーマクールはあえてハイフが得意とする部位を冷やし、奥深い脂肪層に熱を届けるため、多くの電流を身体に与えるので痛みが伴うというデメリットがあります。
一方で、サーマジェンは皮膚と脂肪の間に無理なく電気を流し、深い脂肪層はハイフを使用することを前提に設計されています。その結果電流の量を抑えられるので、少ない痛みで治療ができるというメリットがあります。
多くの美容クリニックで使用されているサーマジェンは、シワやたるみ、肌質改善の治療に効果的な治療機器であると言えるでしょう。
サーマジェンを受けるなら開発元であるウィクリニックがおすすめ
現在日本全国様々な院にサーマジェンが導入されていますが、レーザー機器の開発元であるウィクリニックで受けるのがおすすめです。
施術部位 | 回数 | 料金 |
全顔(目周り含む) | 1回 | ¥44,000円 |
全顔(目周り含む) | 5回 | ¥165,000円 |
全顔(目周り含む)+あご下 | 1回 | ¥66,000円 |
全顔(目周り含む)+あご下 | 5回 | ¥275,000円 |
あご下 | 1回 | ¥22,000円 |
治療時間も60分程度で痛みやダウンタイムにも配慮された施術ですので、たるみやシワ治療が初めての方でも安心して受けられます。
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